さて、三菱UFJの大型増資が発表になりました。
なんと時価総額の七分の一に相当する超大型増資です。
銀行の増資については、あちこちで書かれている事ですし当社も何かある事にその懸念を説いてきたつもりですが、UFJの株価はなんと織り込んでいたと言う様に見える484円寄り付きの現在486円の値動きです。
織り込んでいる=地合いも回復すると言う説も出てくる頃でしょう。
しかし何故増資をしなければいけないか・・の大本から整理してみて下さい。何故世界的に銀行が自己資本比率を高めなければいけないかと言う根本の問題は不良債権の増大の対応につきます。
アメリカはバンバン地銀レベルは潰しており政府も殆ど助けずに今年のアメリカの地銀の倒産は今年の始めに予告した通り100行に迫ろうかと言う勢いです。日本は長銀等の時でもそうでしたがパニック状態に陥ると言うのと、国民性の考え方の違い。それは銀行は役所に順ずる機関である・・と言う風土も持っており、どんなに株主の希薄化が起ころうとも案外楽観的に考えている人も多いと思います。
リーマンショックのようにドカンと効くものでは無いかも知れませんが、今の状態が続けば間違いなく破綻する銀行は出てきますし、国がどの程度助けるかと言うのも民主政権下だと全く未知数な所もあります。自己資本比率は日本の銀行に取って踏み絵とも言える事であり、しかも必須事項。
みずほも、三井住友も大型増資を行ってくる可能性が極めて高い状態です。
しかし、増資ができなければ体力が失われている今生き残っていけないと言う苦渋の選択を迫られている上、選択肢は一つしか無いと言うのが現状。
これらの銀行が増資を行ってくれば株式市場に流動しているお金も更に減りますし、更なる出来高の減少は避けられない所です。
株価には当然織り込んで来ているとは言ってもその周辺の弊害までは考えて株価は動いていない状況です。これは株式市場の出来高が東京市場は特に低レベルで推移している現状を踏まえると、世界に取り残されている感のある出遅れ顕著な市場と言う解説をする人も多いのですが、東京市場が一番実体経済をイコールで表しているという見方をしております。
世界の市場が悪いものは見ずに良いものだけを見てゆく。
その上で株価を上げて何とかしようとの意図が見え見えなのは今に始まったことではありません。一通りの主要企業の決算が出揃い企業は黒字になった所も多いのです。
でもそれはあまり報道をされないリストラの嵐と、大きく削減された労働者の人件費の犠牲の元に成り立っております。しかし、裏を返せば消費低迷→デフレーションの流れははっきりと出ておりますし、物価が安くなっても市中には失業者が溢れ、人口の年々の減少(出生率を含む)にも歯止めが掛からない我が国の現状と未来は、株価を上げて対応できるレベルでは無い事を我が国の株式相場は端的に表しております。
東京市場が実態を端的に表しているとすれば、景気回復しているとされる世界の現状はどうなのでしょうか?実態は日本よりも酷い国が多いのは火を見るよりも明らかですし、それが実体経済を考えた相場になりバブルが(あえて今の世界の株価をバブルと位置づけます)弾けた時は織り込んでおらずつれ安してしまうのも又東京市場なのです。
最悪のシナリオを考えつつ、先週から始めています元会員様へのサービスフォロー銘柄は(これはメンバー様にも寄り前に配信しています)年初来安値まで後13円。これは今週割れるでしょう。後は買い銘柄で割り切りですが一本。これは大きな値幅を作っているラオックスです。
ポートフォリオの組み直しと再考をしなければいけない時になっております。
オバマ氏の来日も何の成果も見つけられない可能性が大きいですし、期待から失望に。乱暴な言い方ですが、これは全て民主党のせいと言っても過言では無いでしょう。色々な事を事前アピールしても株価には殆ど反応しないのが一つの証です。当社は決して売り方ではありませんが、今の市場を生き抜かなければなりません。ファンダメンタルの弱さを認識した上での投資戦略が必須になってきます。
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